モンテッソーリ教育が良くわからない
モンテッソーリ教育を簡単に学ぶ方法はある?
調べるとかなり奥深い「モンテッソーリ教育」。
簡単にいうと、どんな教育方法なんだろう?という方に向けて、
モンテッソーリおもちゃをはじめ、年間70種類以上のおもちゃで真剣に知育に取り組んでいる筆者がわかりやすく解説。
モンテッソーリが気になっている方には、簡単に取り入れる方法についても解説していきます。
【この記事を読むとわかること】
- モンテッソーリ教育を簡単に解説
- モンテッソーリ教育のメリット・デメリットとは
- モンテッソーリ教育が合う子・合わない子の特徴
- 簡単にモンテッソーリ教育を取り入れる方法
モンテッソーリ教育を簡単に教えて?
モンテッソーリ教育を簡単にいうと、
モンテッソーリ教育
子供の持つ「自分で自分を教育し、育てる力(=自己教育力)」を尊重し、伸ばしていく教育法。
イタリアの教育学者で医師でもあるマリア・モンテッソーリによって考案された、世界各国で取り入れられる教育法で、今では100年以上の歴史を持っています。
まずは、モンテッソーリの基本的な考え方、モンテッソーリ教育で何をするのか、モンテッソーリ教育を受けた有名人などについて解説していきます。
モンテッソーリ教育の考え方と目的
“自己教育力”というと、いまいちピンとこないのですが、例えば子供が自ら立って歩こうとしたり、話しはじめたりする力のことをいいます。
自己教育力は、生まれ持って誰もが平等に備わっている物。
教育といっても、自分で自分を導く教育なので、大人が教え込む教育ではないというのが、他の教育法と大きく違う点です。
では、この誰もが持つ“自己教育力”を存分に発揮するために、大人は何をすればいいかというと、子供の発達のことを良く知り、子供を観察しながら環境(物や人との関わり)を整えてあげることです。
つまり、子供には、もともと自分を育て、自立しようとする力があるから、その力を伸ばすために、大人が適切なタイミングで適切な環境を与えてあげようよというのが、基本的な考え方です。
自己教育力をもとにした子供の自立性と大人からのアプローチが揃うことにより、「自立した、有能で、責任感と他人への思いやりがあり、生涯学び続ける姿勢を持った人間」が育つといわれています。
モンテッソーリ教育ですること
モンテッソーリ教育を知るうえで重要なキーワードが「教具」と「お仕事」です。
近頃良く耳にする「モンテッソーリ教育」は、多くの場合、幼稚園や子どもの家で取り入れられています。
園に通う子どもたちは、個性的な「教具」と呼ばれるおもちゃのようなものを使い、その教具を使った活動のことを「お仕事」と呼んでいます。
感覚教具とも呼ばれるモンテッソーリ教具は、色・大きさ・形などで視覚や触覚に働きかけ、使うことで子供が自然と感覚器官を使えるようになっていきます。
モンテッソーリ教育において「感覚教育」は、知的教育(言語・算数・文化)の基礎を作るための大切な作業といわれ、モンテッソーリ教育では、こういった「教具」を使った「お仕事」が活動のベースになっているのです。
モンテッソーリ教育が生み出した有名人
今話題の著名人や名だたる成功者、実に多くの人々が、モンテッソーリ教育を受けて育っています。
ここではその一部をご紹介していきます。
- 藤井聡太(プロ棋士)
- ビル・ゲイツ(マイクロソフトの創業者)
- ジェフ・ベゾス(Amazonの創業者)
- ラリー・ペイジとセルゲイ・ブリン(Google共同開発者)
- マーク・ザッカーバーグ(Facebookの創業者)
- ジミー・ウェールズ(Wikipedia創業者)
- P.F.ドラッカー(経営学者)
- バラク・オバマ(元アメリカ合衆国大統領)
- クリントン夫妻(元米国大統領と大統領候補)
- ウィリアム王子とハリー王子(英国王室)
- アンネ・フランク(アンネの日記)
- ガルシア・マルケス(ノーベル文学賞作家)
このような有名人たちが、揃いも揃ってモンテッソーリ教育を受けていたというのは、本当に驚きですよね!
モンテッソーリ教育がどれだけの力を秘めているのか、もっともっと気になった方も多いのではないでしょうか。
モンテッソーリのメリットデメリット
どんな教育法にも、良い点と悪い点があると言われているように、いまや世界各国に広まったモンテッソーリ教育にも、メリットとデメリットがあります。
簡単にまとめると、以下のようになりました。
メリット | デメリット |
---|---|
自主性が高まる 集中力が高まる 個性を伸ばせる 積極性が身に付く 思いやりが育つ 情緒が安定する 自己肯定感が高まる | 協調性が育ちにくい 運動不足になりがち |
次から詳しく見ていきましょう。
メリット①自主性や集中力が高まる
モンテッソーリ教育では、子どもの「やりたい」「挑戦したい」という気持ちを大切にするために、行動を無理強いさせたり、強く訂正することはありません。
また、助けを必要としていた場合には、試行錯誤するための十分な時間を与え、自分の納得のいくまで物事を進めることを尊重します。
モンテッソーリ教育では、このように子供が自発的に考え、行動する姿勢を尊重することによって、子供には「自主性」と「集中力」が育まれていきます。
メリット②個性を伸ばせる
モンテッソーリ教育では、大人は子供の発達に必要な環境をサポートしますが、具体的にするべきことを指示することはありません。
自分のしたいことを自由に選び、各々のペースで好きなだけ取り組めるため、1人1人の個性を引き出しやすいというメリットがあります。
集団で同じことをするのではなく、個々の発達段階に合った教育を行うため、早い段階でその子の才能に気づきやすいことも良い点です。
メリット③積極性が身に付く
モンテッソーリ教育での大人の役割は、「子供を信じて見守る」ことです。
その姿勢は、子供に安心感を与え、やりたいことにどんどんチャレンジしようという意欲を与えます。
チャレンジを重ねることで、子供は学ぶことを心から楽しめるようになり、自分の意見をしっかり持ち、伝えられる子に成長していきます。
メリット④ 思いやりが育つ
モンテッソーリ教育を導入する園のクラスでは、縦割り制度を採用しています。
それは、様々な年齢の子と関わることで、他人を思いやる心を育んで欲しいから。
年上の子に憧れや尊敬の念を持ったり、年下の子の面倒を見てあげる経験を通して、人を思いやることの大切さと社会の規律を学ぶことができます。
メリット⑤情緒が安定し、自己肯定感が高まる
モンテッソーリ教育において、大人がやるべきことは、指図はせず、安全な環境を整え優しく見守ることです。
すると、子供はプレッシャーから解き放たれ、やりたいことが伸び伸びとできるため、心が健やかに安定していきます。
また、子供同士を大人が比べたり、結果に対して到達点を求めることもありません。
そうすることで、子供はあるがままの自分を受け入れ、自己肯定感を持てるようになります。
デメリット①協調性に欠ける可能性がある
モンテッソーリ教育では、子供の自主性が育まれる一方で、自由に活動することを重んじるため、どうしても集団行動が少なくなる傾向にあります。
その結果、周りに合わせることが上手くできなかったり、みんなでひとつのことをするのが不得意になる場合があります。
デメリット②運動不足になる可能性がある
「お仕事」を中心としたモンテッソーリ教育は、室内での活動が大半を占めます。
そのため、一般的な保育園や幼稚園に比べると、屋外で遊ぶ時間は少なくなってしまいます。
園での運動が足りないと感じたときは、他に体操や水泳などのスポーツ教室に通う必要があり、余分に費用や手間がかかるケースもあります。
モンテッソーリおもちゃとは?何で教具というの?
モンテッソーリおもちゃのことを、教育現場では「教具」と呼びます。
おもちゃは娯楽の目的が強いのに対し、「教具」は、五感や知的好奇心を刺激するもので、おもちゃとの違いは、そのひとつひとつが子供のここを発達させたいという明確な目的を持っていることです。
例えば、上記写真の円柱さしは、高さや直径が違う円柱を同じ大きさの穴にはめていく過程で、子供の見分ける力を養う目的を担っています。
他にも、モンテッソーリ教具には様々なものがあります。
モンテッソーリ教育の5つの分野にそってご紹介していきます。
日常生活の練習:ねじ回し、蛇口ひねり、ぬいさし、野菜切り、雑巾絞り など
感覚教育:円柱さし、ピンクタワー、赤い棒、色板、
言語教育:砂文字板、文字スタンプ
算数教育:幾何学パズル、金のビーズ、リンゴゲーム
文化教育:世界地図パズル、時計、人体パズル
モンテッソーリ教育が合う子・合わない子の特徴
「モンテッソーリ教育に合う子合わない子がいる」一部そんな議論がささやかれています。
モンテッソーリ教育はすべての子供に開かれている教育法でありながら、なぜ合わないケースがあるのか、可能性として考えられるのは、以下のようなことが原因となる場合があるようです。
・室内での「お仕事」が多く、ストレスを感じる場合がある
・縦割りクラスなので、年の違う子との付き合いが難しい
・行事が少なめ
ひとつずつ見ていきましょう。
室内での「お仕事」が多く、ストレスを感じる
「お仕事」の時間が大半を占めるモンテッソーリ教育では、室内での活動時間が長くなります。
もちろん、屋外活動の時間も用意されていますが、活発なお子さんにとっては時に窮屈に感じてしまうケースも。
その場合は、降園後に別のスポーツクラブなどに通うなどして、体を動かす時間を新たにつくることでバランスをとり、園での「お仕事」に適応していけることがあるようです。
一方で、もともと手先が器用な子や、おとなしい性格の子はモンテッソーリ教育が合うと感じるケースがあるようです。
縦割りクラスで、年の違う子との関わりが難しい
モンテッソーリ教育の園では、思いやりの心や社会性を学ぶため、縦割りクラスになっています。
「年上の子が年下の子をいたわりお手本になる」「年下の子は年上の子を尊重する」
このような目的で取り入れられるのが、縦割りクラスです。
しかし、子供同士の関わりの中では、いつでもこの構図が成り立つとは限りません。
そのため、お子さんの性格によっては、年の違う子との関わりが難しいと感じるケースがあるようです。
行事が少なめ
一般的な幼稚園・保育園では、七夕や運動会、クリスマスなど、季節によって様々な行事があります。
行事の準備にかける時間や本番の経験を積むことで、集団行動の大切さを学ぶことができます。
一方でモンテッソーリ教育は、日常の中で自ら気づき個性を伸ばすことを大切にしているため、行事にかける時間が少なめに設定しています。
お子さんの性格との相性によっては、協調性が育たず集団意識に欠け、モンテッソーリ教育が合わないと感じることがあるようです。
簡単に!モンテッソーリ教育をおうちや本で学ぶ方法
今は、「おうちモンテ」などという言葉があるように、気軽にできるモンテッソーリ教育が注目されています。
モンテッソーリ園が気になっている方にも、先に本や教具(おもちゃ)で学び、体験して、モンテッソーリの教育法をのぞいてみることは良い方法です。
モンテッソーリ教育について書かれた本は、数多く出版されていますが、次に紹介するのが、おすすめの3冊です。
▼マリア・モンテッソーリ自身が書いた「子どもの発見」は、モンテッソーリ教育の基本思想などが深く学べる基本の一冊。
▼オックスフォード児童発達学博士いよる、ほめ方・叱り方という「声かけ」をフォーカスした最先端の教育メソッド
▼教育にもっとも影響を与える0~3歳までの「モンテッソーリ教育」の楽しい実践法を具体的に紹介する1冊
そのほかにも、モンテッソーリ教育についての本はたくさんありますので、検索してみましょう。
モンテッソーリ教育に触れてみるには、まずモンテッソーリおもちゃで遊んでみることがおすすめです。
モンテッソーリのおもちゃは、おもちゃサブスクサービスで発達のプロに選んでもらう方法があります。
モンテッソーリおもちゃは高級で、発達に応じて適宜取り替えていく必要があるため、実は、おもちゃのサブスクと相性が抜群!
おもちゃのサブスクのモンテッソーリおもちゃは、“モンテッソーリ教具”と呼ばれる正式な物、特徴を取り入れた類似品など、実に多くの種類を扱っています。
気になる方は、まずは下記よりチェックしてみてくださいね。
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